無理な要求をされたら(1)
お客さんが無理な要望を持ちかけてきた場合の営業のコツを紹介します。
商品をなかなか買ってくれないのに、無理な言いがかりばかりを言うお客さんに対して、営業マンは「そのような無茶な注文は受けられない」と、面と向かって反対していては、無駄な時間を費やすだけです。
お客さんの無理難題には、上手にかわすことが営業のコツなのです。その方法の1つには、受け付けられない要求を出された場合に、それを引き受けられない理由を、会社や規定の責任にしてしまう方法があります。
お客さんが要求をしたときに、「それはできません」と営業マンがあっさりと拒んだら、お客さんは簡単には引くことができなくなるでしょう。それは、お客さんにも何か事情があって要求を出しているからです。
そこで営業のコツとしては、「お客さんのために、どうにかしたいのですが」と、まずはお客さんの立場を尊重した上で、会社側の内部事情を明かす振りをするのです。そのようにすると、お客さんも「そういった事情があるのなら仕方ないですね」と引き下がる根拠となるわけです。
ただし、この方法を使うには注意が必要です。会社の事情を明かす振りをしても、それが明らかに嘘だとわかれば信用を失います。また、どんな要求も、すぐに会社や規定に責任を押し付けて拒否していたら、責任能力のない営業マンだと思われてしまいます。
この点については、相手の意向に答えられない会社の事情を説明した上で、別の件に関してはできるだけ協力していく、という誠心誠意も見せつけることが重要です。
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